去年の12月に生活くらぶ主催の講演を聞きに行きましたので、備忘録としてまとめておきます。
<講師> 環境神経科学情報センター代表 黒田洋一郎氏
<テーマ> 農薬と子どもの発達障害の因果関係
2016度の文部科学省のデータによると、全国の公立小中学校において、通級指導を受けている児童数が
9.8万人に登ったそうです。講演で配られた資料から見ると、20年前より7倍以上増えたことになります。
過去のデータの背景に差異があるかもしれませんので、7倍というのはさておき、
子どもの発達障害が年々増えているのは事実らしいです。
2012年に自閉症スペクトラム障害の人数を国際比較した論文の発表があり、
日本と韓国が断トツに高かったそうです。順位は下記のとおりです。
1位 韓国 2位 日本 3位 イギリス 4位 アメリカ
そして、自閉症と因果関係が証明されつつあった農薬に着目し、
OECD加盟国の農薬使用率(2008年度データ)を調べたところ、
またしても、日本と韓国は断トツに高かったそうです。順位は下記のとおりです。
1位 韓国 2位 日本 3位 イギリス 4位 アメリカ
農薬使用率と自閉症有病率の順位が一致しています 。
(注:農薬使用率は、育てる作物によって違ってくるので、国際比較は難しいようですが、
日本が多いという事実に変わりはありません。)
1990年以降、増え続けている農薬はネオニコチノイド系しかないそうです。
ミツバチの減少の原因との説もあるネオニコチノイド系農薬。
日本ではイネや葉物野菜、果物など、広範囲に使われています。
特徴として、浸透性の農薬であること。
種子・根・葉・実の表面から植物全体に浸透した成分は、洗っても落ちることはありません。
水に溶けやすく、毒性が長期間持続するので、土壌汚染の問題にもなりそうですね。
世界が規制に向かいつつあるなか、日本は逆に緩和されている、という話ですが、どうなっているのでしょう?
疑問を持つ方が増えることを願っています。